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今回の課題は、
・今回の感想
・無料講座全体の感想
・今後広報をどのように活かしたいか
・荒木から学びたいこと
以上四つです。
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目次
はじめに
皆さんこんにちは。株式会社AGENCY ONEの荒木洋二です。
令和時代における新・経営戦略、いよいよ、第4話、最終話です。
今回は、実践広報3.0と題して、何をすればいいかということを具体的にお話します。
実践をする前に、今一度、今までの第1話、2話、3話を振り返ってみましょう。
広報3.0に取り組む前に何が必要なのか、そのために、演習も今まで皆さんに課してまいりました。
大事なのは、わが社が今どんな時代に生きているのか、わが社が今、どういう関係を周りと築いているのか、という、今と向き合うことですね。
今と向き合う、そしてどうするか、ということです。
今一度、今までやってきた演習を振り返ってみます。
演習の振り返り
1番目、わが社のことを初めて知る相手に対して、400字以内で、わが社らしさ、わが社ならではの価値を分かりやすく説明する、とありました。
わが社のことを、ちゃんと分かりやすく説明できたでしょうか。
2番目、わが社を取り巻く大切な関係者、仲間は誰なのかを整理し、分類する。
そして、それぞれの特徴を50字以内で、分かりやすく表現する。
誰が大切な仲間なのか、彼らはどんな人なのかがはっきりしたでしょうか。
3番目、わが社を取り巻く大切な仲間たちそれぞれと、日頃どんなコミュニケーションをしているか、具体的に記載する。
大切な仲間と、ちゃんと正面から向き合っていたでしょうか。
そして4番目、大切な仲間たちに、今どう思われているのか、どう理解されているのか、これからどう思われたいのか、どう理解されたいのか、これを具体的に記載する、ということでした。
大切な仲間の立場から、わが社がどう見えているのかが分かったでしょうか。
これから、どう理解されたいのかがはっきりしましたでしょうか。
わが社の「今」と向き合う
今一度、わが社の今を知ることから始めます。
皆さんもいろいろ演習やってみて、気付いたことだと思いますが、
はたして、われわれは日々事業を営んでいますが、ちゃんと伝えてるだろうかと。社長は個人としていろんな人と付き合ってるかもしれませんし、現場の社員はそれぞれ付き合っているかもしれません。ですが、ちゃんと伝えていますか、もっというとちゃんと伝わってるでしょうか?
自分たちとともに運営をしている大切な仲間たち、あるいはこれから新しい社員が来る、新しい取引先も開拓する、新しい顧客も来るかもしれない、そういう人たちに、ちゃんと伝わっているでしょうか。
じゃあわが社がいったい何を大切にしているのか、どこを目指しているのか、どういう世界、どういうビジョンを思い描いているのか。
あるいは、どんな事業を営み、どんな仲間たちとともに歩んでいるのか、そしてどのように価値を生み出しているのか、今までどんな道を歩んできて、これから一体どこに行こうとしているのか。
よく言われます。
「いや、そうはいってもね、ホームページにちゃんと載せていますよ」
「会社でも配っていますよ」
と。しかし、それだけで本当にちゃんと伝わっているでしょうか、顔が見えない、人が見えない、何も見えない状況になっていませんか?
伝わってるはずだ、とかね、理解してくれてると思うんだけど、個人や現場任せにしてないでしょうか、独りよがりな思い込みや希望的観測ではありませんか、お互いに理解し合う努力を怠っていないでしょうか、仲間とのつながりや関係を疎かにしていませんか、
もう一度、自分たちの、わが社の今と向き合いましょう。
そして、仲間に選ばれて、仲間を増やして、仲間とつながって、仲間とともに価値を創る、チームのようなものですね、一緒に勝利を目指していくチームです。
チームには監督もいる、選手もいる、裏方もいる、ファンもいる、みんな仲間です。
ともに価値を創る、そんな会社になるための魔法の杖はありません。
何度も言いますが、何かちょっとやって、目新しいものに触ってみて、そんなことでは会社は変わりませんし、成長もできません。
今、目の前にいる、大切な仲間とちゃんと向き合っていきましょう。
じっとしていないで、ちゃんと仲間がどんな人なのか、何を考えているのか知りましょう。そして、黙っていないで、ちゃんとわが社が何者なのか、何を考えているのか、どこに行きたいのかをちゃんと伝えましょう。
広報3.0時代の会社経営「三つの柱」
では、次にですね、今と向き合って、この前提を踏まえた上で、広報3.0時代の会社経営はどうあるべきか、今一度お伝えします。
成長するためには三つの柱が必要です。
仲間に選ばれる会社、仲間としっかりとつながる会社、そして、大切な仲間と共に価値を作る会社になる。
この三つの柱が立っていれば、令和の時代を生き残れます。
では、そのなかでも、広報3.0にも三つの柱があります。
一つは、等身大の姿を自ら自分自身で伝える、
二つ目は、大切な仲間に丁寧に伝える、大切な仲間と共に伝えることです。
そして、三つ目、あらゆることを組み合わせて伝える、そして、伝えることを積み重ねる、諦めないで、途中で辞めないで、続けるってことですね。
これが、広報3.0の三つの柱です。
実践! 広報3.0
ではいよいよ最後に、広報3.0実践です。
絶対に外しちゃいけない五つの基本があります。何をするにも、この五つの基本を守って、実践することが大事です。
五つの基本を話す前に、今一度確認することがあります。
二つの問いがあります。
まず1番目、なぜ自ら伝える必要があるのかってことです。
これは、経済広報センターという、経団連の外郭団体があります。
ここが毎年「生活者の企業観に関する調査」を行っています。
いろんな項目がありますが、その中で企業評価の際の情報発信者の信用度という項目があります。
人は一体誰が発信する情報を信用するのか、ということですね。
生活者というのは、われわれのこと、みんなのこと。経営者であろうが、事業者であろうが、お客さまであろうがみんな入っています。
1位は、メディアからの発信で80%。ニュースや報道、大事ですよね。
そして2位が、企業からの発信です。75%。ホームページ、各種刊行物、あとで詳しくお話しますが、ニュースレターとか、アニュアルレポートとか、統合報告書というのを、大企業は発行しています。あとSNS、とにかく企業からの発信も、生活者は信じているんです。信用してるんです。なので、自ら伝えることが重要です。
しかも、中小中堅は、大企業以上にこれが大切です。
そして2番目の問い、じゃあ何を伝えればいいんだと。これも、調査結果があります。
電通PRという、広告代理店の電通の関連会社でPRをやっている会社の中に広報戦略研究所があるんですが、
そこが「企業魅力度調査」、生活者は、企業のどんな事実、ファクト、活動に魅力を感じるのかということを、2年に1回、調査していまして、つい最近、第3回が発表されました。
面白いのは、企業の魅力を、人的魅力、財務的魅力、商品的魅力、この三つに分けていることです。
一つあたり12個あるので、全36個のファクトと活動、どれに魅力を感じるのかってことを調査しました。
1位は「ビジョンを掲げ、業界を牽引している」ビジョンを掲げていることを知ってもらわなきゃこうはなりませんよね。49.4%、3年連続。
そして今回は上位4位まで全てが人的魅力なんです。残念な広報はモノ、商品を全面に出していますが、違うんです、人なんです、魅力なのは。
さらに詳しく見ていくと、企業魅力度モデルは、人的魅力、これは6領域あります、
それがそれぞれ2項目あって12になるんですね、
人的魅力、財務的魅力、商品的魅力。
人的魅力を見てみると、
1、リーダーシップ
2、職人のこだわり
3、職場風土
4、アイデンティティ
5、誠実さ、信頼
6、社会共生
これは、伝えなかったら伝わりませんよね。それを体現している社員がいればその断片は伝わりますけど、じゃあ普段コミュニケーションしていない人に伝えなくていいのかと言うと、そうではありません、
そして財務的魅力。
これも、リスク&コンプライアンスとかね、市場会話・適時開示力とか、ソーシャルイシュー対応力とか、結局コミュニケーションの話なんですよ。
最後に商品的魅力。
いろいろ書いていますが、4番目の共感や5番目のアフターサービス力、クレーム対応、これもお客さんと向き合ってコミュニケーションしてるということですね。つながろうと努力しているということなんですよ。そういう意味では、コミュニケーションが必要なんです。
実はそれが魅力なんです。
だから魅力を伝えましょう、自分で。
大企業や上場企業は、テレビ、新聞、雑誌、マスメディア、あるいはネットメディアが、彼らの人的魅力部分を取材して、報道してくれます。
成長しているし、いろんな商品を開発しているし、みんな関心を持っています。だから経営者や社員に密着取材します。
テレビ東京もいろんな番組があるじゃないですか、出たいって人がいる有名な番組も。みんな知っているし、きっとみんな知りたいと思ってるだろうから、メディアが率先して取材してくれるんですよ。
商品開発の舞台裏も頻繁に報道します。舞台裏、秘話と検索すると、ものすごい情報が毎日送られてきます。
じゃあわれわれ中小や中堅企業はどうかというと、スペースや時間も限られているから、なかなかこちらまで来ません。影響力も小さいから。なので、報道の機会はほとんどありません。がんばって情報発信したとしても、注目もされない。
だから、わが社の魅力を自分で取材して自分で伝えるんです。
自分たちの魅力を、わが社が何者か、自分たちの魅力を知って、大切な仲間のことをちゃんと分かって、自分で取材して自分で伝える、ということが大事です。
広報3.0「五つの基本戦略」
五つの基本戦略をお伝えします。
まずは表裏一体。表ばっかり伝えるのではなく、舞台裏をさらすんです。
舞台裏こそ晒さないと、人間味も分からない、魅力も伝わらない、商品だけだと弱いんですよ。サービスも。
もっとビジョンとか、創業時どうだったのとか、そういうことを知る必要があるので、舞台裏をさらすこと。
2番目、わが社の媒体を持ちましょうということです。
なになにTVが、どこどこ新聞がやってくれた、ではなくて、自分たち自身の媒体を持ちましょう。
自ら伝えるために我が社の媒体を持つんです。
3番目、そのときに注意しないといけないのは5W3H です。
いきなり数字とローマ字が出てきましたが、なぜか。伝えたくても伝え方が悪いと伝わらないんですよ。
自分の言いたいこと、自分の良さ、魅力、これは、5W3Hが基本です。伝わるように伝えるために。
そして4番目、どう伝えるのか。
具体的に今度は、どちらかというと5W3Hは表現ですけどね、どう伝達するのか、その方法は、天地人です。
あらゆる機会に、あらゆる方法で伝えましょうと。接点を逃さない。ですね。Googleが提唱したマイクロモーメント、知りたい瞬間、買いたい瞬間、その瞬間を捉えて、何かを発信しようといった話がありましたけど、
中小企業はマイクロモーメントですよ。あらゆる機会にあらゆる方法であらゆる接点のときに自分のことを伝えるということですね。
5番目、大事です。弾み車。この意味は後で言いますが、ずっと回す、諦めない、焦らない、途中でやめない、ずっとやり続けるってことです。
ではいよいよ、具体的に一つづつ、話を進めます。
1,表裏一体
まず1番目、表裏一体。
今まで何度も言っているように、等身大の姿、ありのままの姿を自ら伝えることが重要です。
繰り返しますが社長と法人は別人格なんです。
企業は企業の人格があるんです、その企業の人格を表さなければいけない。
社長はその象徴でしかないんですね。
だから、理念と価値観を言葉にして掲げていますかと、その理念と価値観に基づいて企業風土、企業文化が醸成されます。
いずれ社長は変わっていくんですよ、会社が永続するためには。
ということは、未来に継承できる企業の遺伝子を作らなきゃいけない。
そのためには、理念と価値観がすごく大事です。
そして、その等身大の姿もあるんだけど、大事なのは両側面から表すことです。表舞台と舞台裏です。
表舞台しか見えないと、価値が見えてこない。温かみもないし、付き合おうと思えない。だから舞台裏をさらすんです。
表舞台というのは能力。業績や結果、もの、あるいは機能とかね、そういう目に見える定量的なもの。
舞台裏は違います。能力ではなく、人格です。人柄、人となり、結果ではなくて結果に至るまでの過程。ものではなくて、そのものが動いている、流れている、その全体のことです。
そして機能ではなく感情です。情です。気持ちです。日本は、人間は、感情の生き物ですから。そういう定性的な情報、両側面から表しましょうということです。
なぜなら、表裏一体で伝えて初めて信頼を得られるんです。
社会心理学が現代は発達しています。米国でも日本でもいろいろあるんですが、社会心理学が示す信頼し得る二つの条件があります。
まず、能力と人格を理解してもらうことでしか信頼は得られません。相手に、自分の課題を解決する能力、あるいは自分が関心を持っていることをちゃんと満たしてくれる能力があると理解されないといけないんです。もっていても理解されないとだめなんです。
それと必要十分、もう一つ、人格です。だまさない、誠実。
いくら能力があっても、情報の非対称性があって、相手は自分よりも弱いんですよ。だから騙されるかもしれない、嘘をつかれるかもしれない。大企業の不祥事もそうで、騙しちゃってるんですよね、そうすると信頼は失墜します。
だから能力あるだけじゃだめなんですね、騙さない、誠実な人柄、両方が重要です。決して騙さない、何があっても舞台裏をさらすし、失敗したら謝るし、信頼できる会社なんだって思わせるには両方が必要なんです。
真面目な人でもね、能力を持ってなかったら自分の持ってる問題は解決できないから、ちょっと違うよねってことになりますよね。同様に、ビジョンが合わなければ進められないってことになりますので、そういうことです。なので、舞台裏を晒しましょうということです。この表裏一体戦略は。
繰り広げられる舞台裏報道の例として、オリンピックがあります。プロアマ問わずスポーツの世界では常道です。
例えば、LS北見が東京オリンピックで活躍しました。どうなるか、本橋選手がどんな苦労をしたのか、藤原選手がどういう経緯をたどってLS北見に来たのかとかね、とにかくメディアはこぞって舞台裏を報道します。
舞台裏に触れて、初めてファンになりますよね、熱心なファンは舞台裏にすごく詳しいんですよ。あの人はこういう経緯をたどったとかね、自分自身を振り返っても分かりますよね、舞台裏をさらすということですね。
じゃあ舞台裏は報道の専売特許なのか、メディアの専売特許なのか、ちがいます。
なぜ彼らはやるのか?
それは、世間が舞台裏や秘話を求めているから、彼らは視聴率が上がるから、みんなが求めているから、報道するんです。ドキュメンタリーも非常に根強い人気がありますよね、事実は小説よりも奇なりっていいますから。
ということは、等身大のありのままの姿を自ら伝えるとはどういうことかというと、わが社の舞台裏こそ、魅力の宝庫なんです。源泉です。
商品や製品だけ見ても、どこに魅力があるのかわかりません。均質化が進んでいますし、優れているものも、大企業のほうが優れているかもしれませんよね。
じゃあどこなのか、あまり普段触れたり見たりすることがないような活動や事実こそ舞台裏です。
生活者が魅力を感じる人的魅力の事実はほとんど舞台裏の情報です。
普段わかりません。ANAさんもね、CAさんとか、飛行機では接せられるけど、普段どんな準備をしているか分からないし、整備士さんがどんな苦労しているか分からないじゃないですか。それを晒してるんですよ、大きな企業も。
ほかに、これもおもしろいと思ったんですが、冷凍食品会社マルハニチロはCMで舞台裏を晒しているんです。テレビコマーシャルなんですけども、舞台裏。
これは、冷凍食品を作っている会社なんですが、彼らは、アラスカの大海で、大きな船に乗って、魚を取ってくるんです。そして、片方には魚の冷凍食品を食卓に届ける映像、もう片方には子役の人とお母さん役の人がいる食卓の映像が写っていて、それを行ったり来たりするんです。アラスカの大海で、すごい大きな船で、スケトウダラをとっている様子を撮影して、実際にそこで働いてる髭面の人を映しているんですよ。
彼らは、自分たちが価値を生み出すのは、グローバルサプライチェーンをもっていることだと。このネットワークで自分たちは価値を届けているんだと、そして、ちょうどブランドステートメントを切り替えたので、CMを変えたんです。
実際に現場で働いている人たちを撮影しているんですよ、リアルな姿を。普段絶対われわれは触れることができません。
あとはですね、Jリーグのチームも、Web動画で舞台裏を晒してました。あるJ2降格に瀕したチームがいましてね、そこが負けたあとにロッカールームで、監督とチームの選手が激論を交わすんです。それをYouTubeにアップしたら、そんなに真剣にやっているんだと、ファンは熱くなりました。そういうぶつかり合いは普段われわれ見れませんよね。
でも実は、応援してもらっているファンの人たちにね、俺たちこうやってやっているんだってことを示しているんですよ、そこにまた人の心は動かされる。
なので、舞台裏を晒しましょうというのが、まず一つ目ですね。
2,わが社の媒体
続いて、2番目。
わが社の媒体を持とうということです。
何度も言っていますけど、人任せにしない、依存しない、メディアに。自ら伝えることです。
じゃあなぜ自ら伝えるのか、何度も繰り返しますが、企業評価で信頼できる情報は、メディアからの発信もありますが、企業からの発信も信用するんです。
特に上場企業、大企業は嘘をついたら、疑われて、社会的信頼は失墜して、時にはものすごく経営を揺るがしますよね。だから彼らは、失敗しても、リストラしても、何しても、とにかく情報を発信し続けないと信頼を保てないんですよ。だからわれわれ中小や中堅も同じです。自らが表舞台だけじゃなくて、舞台裏、両方の情報を発信する必要があります。
以前、カタカナ用語が流行っているという話をしましたが、割と私の周りでは、皆さんの周りでもそうかも知れませんが、オウンドメディアという言葉が流行っています。
オウンドメディアとはなんでしょうか。私がある中小企業の社長が集まる会で投げかけたら、なんと誰も答えられなかった。でも使っているんですね。そのまま訳すと、自らが所有する媒体です。つまり、企業が所有する広報媒体ということです。
これ実は、大企業は昔から広報誌といったもので、はるか昔からやってきているんです。社内報もやっているし、オウンドメディアを持っているんですよ、すでに。だけど意味もよくわからずに、なんとなく流行っているから、なんかかっこいい情報配信しようとか、そんな中途半端なことしてもなかなか人の心は動かないし、つながれません。仲間と思ってくれませんよね、背伸びしちゃってるから。
前回ご紹介したマンション管理会社は、たったA4の2ページの表裏ですけど、もう4年やっています。やり続けています。着実に仲間は増え続けていますし、業績も上がっています。
なので、皆さんの会社自身が自ら企画して発行することが大事です。企業が自ら、新聞や雑誌を発行すればいいんです。企業自ら放送局持って動画で発信すればいいんです。
では具体的に、わが社の媒体とは何か、です。企業が持つわが社の媒体、広報媒体というんですが、三種の神器があります。
1.今のありのままの姿を表すもの
2,日々の会社の舞台裏を表すもの
3,一年間何をやってきたのか、これから何をしようと思っているのか、を伝えるもの
この三つがあります。
1番目、今のありのままの姿を表すもの、これをわれわれの業界ではファクトブックといいます。
最近の会社さんは、割と会社案内はほぼこのファクトブック、ファクトブックってどんな内容を書けばいいのかってことは後でいいますが、具体的になっています皆さん。内容が。
日々の舞台裏を表すものをニュースレターといいます。
1年間の歩みとこれからを表すものをアニュアルレポートといいます。
これは神奈川県にある社会福祉法人が出しているアニュアルレポートです。
毎年1回、ビジュアルも結構きれいに書いています。1,000人位でしょうかね、40個くらい施設があって、顔がたくさん出ていますここには。
これは三菱重工のCSRレポートです。
大企業の中では、以前はアニュアルレポートというと、財務報告書を意味していて、株主向けの広報に使うのが一般的だったんですけど、CSRが流行ってきた平成の中盤くらいから、CSRレポートとか、企業の社会的責任、われわれ社会にどんな影響を与えているんだということを書くようになってきて、最近はアニュアルレポートとCSR報告書を一緒にして、統合報告書と呼ぶようになってきています。
株主だけじゃなく、全ての利害関係者にわかりやすく、自分たちが何者で、何をしているのか、一年間どんな歩みをしてきたのか、どんな役員がいてどんな社長がいるのか、中長期計画でどういう経営計画を持っていて、どういうビジョンを実現しようと思って、どの段階にいるのか、ということをものすごく細かく書いています。
他に言うとちょっと前お邪魔してオフィスに置いてましたんで、HISさんとかですね。CSRレポート。
トッパン・フォームズさん、ここはコーポレートファイル、いわゆるファクトブックと、CSR報告書があって、あとアニュアルレポートも別に作ってるんですよね。
あとは、雪印メグミルクとかね。あとは、オムロン、先程出ましたけどね、オムロン。こういうのもちゃんと作ってます。あと、大学も。龍谷大学、こっちは紙ですけどね、明治大学。月に一回必ず送られてきます。内容もすごく濃いです。これはニュースレターですね。先ほどのアプリクッキングもニュースレターです。
これが三種の神器です。でも企業からの発信も信じるけれど、メディアからの発信も信用するんですよ、人は。
じゃあメディアに報道してもらうためにはどうしたらいいか、そのためにつかうものはプレスリリースといいます。報道関係者向け発表資料のことをプレスリリースというんですね。これが大事です。報道関係者と企業をつなぐ最も大事な資料をプレスリリースといいます。メディアはそれを見て初めて報道しようと思うんです。
じゃあ、プレスリリースを作ったらどうしたらいいんだって、一体どこに持っていけばいいんでしょうか?
出版社に言わなきゃいけないの? 新聞社に行かないといけないの? そんなことはありません。
記者クラブというのがあるんです。各省庁の中に、各自治体、経済団体、ほぼ全て記者クラブを持っています、ここに記者がいます。
実はここにプレスリリースを持っていくことが、企業と報道関係者をつなぐ、さらに報道関係者の先にいる視聴者にわが社のことを知ってもらえる、そういう、非常に重要な制度なんです。
これを使わない手はないってことですね。
それ以外には、こういう広報マスコミハンドブックも毎年出ています。日本パブリック・リレーション協会が出しているんですが、ここには、さまざまなメディアの、新聞雑誌も含めて、連絡先が載っています。
たとえ小さな企業でも、プレスリリースを書いて、この記者クラブに持っていき、ここでちゃんと調べたメディアに送ったりもすると、報道される機会が増えます。可能性が高まります。
ただ、気をつけないといけないことがあります。
三種の神器とプレスリリースの関係性です。
具体的にどういうことかといいますと、ファクトブックというのは、企業の今のありのままの姿、事実を伝える資料です。実はこれ今回最後のワークで、演習でやってもらうんですが、どんな会社なのか、どんな事業を営んでいるのか、どんな環境で生きてるのか、自分たちの会社のことを、どんなものなのかというのを伝えるための事実に基づく媒体です。
ニュースレターは、大切な仲間、それぞれの舞台裏に光を当てる広報誌です。新聞なのか雑誌なのかわかりませんが、自分の媒体です。
アニュアルレポートは、一年間の表舞台も舞台裏も、そして未来のわれわれはこういう姿を目指すんだよ、という約束さえも載せるのがアニュアルレポート、あるいは統合報告書というものです。
対して、プレスリリースはどちらかというと表舞台なんです。表舞台のことを発信するのがプレスリリースというふうにご理解ください。
3,5W3H
次は3番目です。
5W3H。どうすれば伝わるのかということです。
伝わらないには伝わらない理由があります。
伝えても伝わらないのはなぜかというと、伝わる相手を見ていないんです、考えていないんです。
つまり、雑に伝えているんですね、丁寧じゃないんです、雑に伝えているからわからないし、伝わらないんです。
分かりやすい文章の書き方を分からずに書いてしまったら、独り言になっちゃうし伝わりませんよね。誰を見て、誰の立場で伝えてるのかが分からないんです。
SNSの担当者が何か情報を発信しますよね、何度も言いますけど、おはようとか、いや、あなたは誰? 誰に向かっているの? 何を伝えたいの? まるで分かりません。
なおかつ伝えたい内容が抽象的で具体性に欠けていると、何を言ってるかがわかんないんですよ。
なので、大事なのは丁寧に伝えることです。その基本中の基本が起承転結と5W3H。これを守らないと、相手に伝わりません。
人が分かりやすいと思う文章は全てそれが揃ってます。
なので、それを押さえる。同時に、大切な仲間たちと、正面から向き合って、ちゃんと取材するんです。
適当にメール送って、うちのどこがよかったんですか、教えてください、事例の理由はこんな理由があってこんな課題があってだから使ってくれましたみたいな、そういう雑さ加減はよくない、直接行って聞くんですよ。どうしてなんですかって、取材するんです。媒体持っているから、自分たちで取材もしなくちゃいけないんです。
なのでこの5W3Hを明らかにする必要があります。
一番上、なぜ、whyですね、なぜ伝えるの、売りたいため、押し売りじゃないです。仲間に選ばれるため、共に会社を作りたいんだよ、俺たち仲間だよね、その気持ちのため、そのためにやってるんですね。そして誰が誰に、いつ、何のために、何をしたのか。
3Hは、HOW(具体的な方法)、How Many(どのくらい)、How Much(どの程度、つまり数量)です。
数は重要です。具体的なもの。大切なのは、生の姿を見ることですね、直接行って聞きましょう、相手の工場に行くとか、働いてるところに行って、生の声を聞いてくるんです。
現場や現地も、自ら足を運んで取材する、それが大切です。
報道関係者、記者、みんなそれをやっています。わが社の媒体の記者、あるいはエン・ジャパンの名前を借りればレポーターなんですが、ちゃんと行かないとレポートできません。
記者の話をすると、記者ハンドブックというのがあります。共同通信社という、ニュースの卸売会社が発行しています。
発行されて60年経ったときに第13版が発行されていまして、分かりやすく人に物事を伝える、書くプロフェッショナルの人が議論して、どういう言葉を使うのか、どのように、何を漢字にして、何をひらがなにするのか、ということをものすごく真面目に作っています。
そのプロフェッショナルの人たちが書いたものを、参考にして、そこを学んでいくことが大事です。
そんな難しいことを言ってるわけじゃないんですよ、でも彼らが作ったルールがあるんです。伝わりやすいようにどうすれば書けるのか、わかってもらうためにどうすればいいのかというノウハウが詰まっています。ぜひご購入ください。
では改めて5W3Hです。舞台裏に光を当てる、これ大事です。
誰が主人公なのかということです。
ストーリーという言葉が企業社会でもよく使われるんですが、わが社の物語の主人公は、オーナー社長なの? 創業家なの? 今の社長なの? 後継者なの? 彼だけが主人公なの? 違いますよね、共に価値を創造するんだから、運命共同体なんですよ。てことはみんな主人公なんです。お客さんも、社員も、取引先も、みんな主人公なんです。
だからさっき言った顧客事例、ニュートン・コンサルティングさん、主役はお客さんですよ、お客さんが喋ってるんだから、彼らが主役なんです、主人公なんです。
割と最近、ドラマでもね、あるいは漫画もそうなんですけど、スピンオフといって、脇役にスポットを当てて、最後に少しだけ主人公が登場するとかありますよね。
あるいは実際脇役の俳優さんたちが、主役にも最近立て続けになって、すごく注目・脚光を浴びていますね。
なので、大切な仲間たち誰もが主人公になれるんですね。だからみんなを主人公にして舞台裏に光を当てましょうということです。
彼らがどんな歩みをしてきたのか、どういう営みをしてきたのか、何を考えて何を大切にしているのかということをちゃんと光を当てて聞き出せば、お客さんや社員から聞き出せば、見えなかった価値が見えてくるんです。浮き彫りになるんです。
そうすると、価値の源泉、わが社が作ってる商品やサービス、その価値の源泉が何かっていうことが見えてきます。これは自分たちで取材して、文章にして発信しない限り伝わりません。
一対一で会うには、限度がありますよね。全員と会えるわけではないし、社長にいつも会えるわけではない。そう思ったら、主人公になれる人たちがたくさんいるんですから、彼らを代わりに自分たちが取材して、発信していくということが大事です。
4,天地人
五つの基本戦略のうちの4番目は、天地人です。
これは、どこで伝えるのか、どう伝えるのか、ということです。
天が何かというと、これはクラウド、電子空間のことです。あるいはメディアも、テレビの場合は電波は空から降ってきますよね、これが天です。
なので、世界中に張り巡らされたインターネット上の電子空間も、電波であるテレビ、あるいは地方新聞も、全国に張り巡らされていて、全国紙も、雑誌も、さまざまなジャンルが、いろんな趣味の人たちがみんなターゲットになるくらいいっぱいあるんですね。ここでもちゃんと伝えましょう、発信しましょう。
地、天地人の地です。
これは業界と地域なんです。
なのでわが社が事業を営む業界に関わる展示会、セミナーなどのイベントに出展しましょう。
これもコミュニケーションの一つです。
そしてわが社の媒体を伝えましょう。
あるいは、わが社が事業を営む地域のアウトドアメディア、これは交通広告とか、看板とかです。人って結構外を歩いているとき、あるいは電車の中にある広告は目にするんですね、そうすると認知につながります。
知らないということは選択肢にないということだから、知ることにつながる。
知ったあとに、その舞台裏が見える、分かるような、発信しているような媒体が、ホームページにあったりだとか、あるいは何かのテレビで見たりすると、どんな会社なのかが分かって、存在が分かって、仲間にも分かる。組み合わせなんですね全部。組み合わせ。
なので、そういうところにも積極的に出展していく。そこでわが社が作った媒体を伝える。
ネットでも伝える、イベントでも伝える。
最後、人ですね。
大切な仲間がいるじゃないですか、お客さんからお客さんに伝えてもらう、社員が家族にでもいいんですよ。企業でいうと、取引先の現場の人と付き合ってるときに、うちの広報誌なんです、ぜひ社長さんとかね、あるいは部長さんとかに、見せてあげてくださいと。そう言っていけば、伝わるんですよ。
だから現場と現場の付き合いが、そうでなく上がっていったら、つながりが持てるし仲間になれるってことですよね、それがやっぱり媒体ですから、媒介するものが媒体ですから。
それがあると会ったことがなくても話したことがなくても、何を考えているのか、なぜこんな企業はお客さんがいっぱいいるのかということが伝わるわけですね。やらなかったら一向に分からないんですよ。なのでやりましょうということです。
人と人のつながりでいく、そのつながりがだんだん強く、深くなっていけば、より早く、より広く伝えれるようになります。
この天地人、この三つですね、これを組み合わせてということです。
さぼらない、どれもやる、マイクロモーメントと言いますよね、ありとあらゆる接点で、どこで人が、ラスト1周りでこの会社と付き合おうとか、この商品を買おうと思うかとは分かりませんよなかなか、だからこそあらゆる機会を捉えて、あらゆる方法で伝えましょうということです。
2番目、あらゆる方法で伝えましょう。表現しましょう。
あらゆる方法とは何かというと、
まず文字で伝える、音声でも伝える、写真もそう、動画もそう、全部。ですね。
文字がいい場合もあるんですよ、でも動画がいい場合もある。
例えばヤマハ発動機という会社は、社員の一体感を深めたいし、ビジョンも共有したいし、どうしようと思ったときに、紙の社内報とWebの社内報両方やっているんですけど、その会社はね、あと工場に、デジタルサイネージ、電子のディスプレイを置いて、そこで1分とか2分とか短いんだけど、とにかく広報担当者が社員を取材して、社員の声をそこで発信したんです。それは短いんですよ、秒数は。
すると社内でそれがだんだん話題になってきて、うちも出たい、うちも出たい、うちも出たいと広報に集まってきて、そしてその数分の動画を見て、あ、こんな社員の人がいるんだ、本社はこういう人がいるんだ、それをきっかけに、なんとウェブ社内報の精読率が、アクセス数がもうほぼ100%まで上がったんです。組み合わせなんですよ、
動画で興味付して、深くテキストで読ませると。
なので、デジタルもやる、オンラインもやる、手渡しもいい、人づてもいい、とにかく、あらゆる方法でやりましょうと。
いちばん大事なのはですね、組み合わせの妙です。
創意工夫して、わが社に最も適した組み合わせ方があるんです。
なので、機会と方法を組み合わせる、表し方と伝え方、動画でやるんだけどオンラインとか、DVDにして手で渡すとか、別にネット行かなくても渡せますよね、とにかく創意工夫して、機会と方法と表し方と伝え方を組み合わせていくんです。
自社に最適な組み合わせ方があります。環境が変化すればベストな組み合わせも変わってくるので、常にアンテナを高く持って、一番いい方法を組み合わせて伝えましょうということです。
5,弾み車
いよいよ最後です。5番目、弾み車です。
これはジム・コリンズという有名な経営学者が書いたビジョナリーカンパニーⅡという本の中で出てきます。日本でもベストセラーになったので、読んでる経営者も多いと思います。
結構面白い本で、米国で15年間、全く同じ環境、業界なのに、平均よりはるか上、15年間成長を続けた企業と、そうじゃなかった企業を徹底的に比較して調査したんです。
仮説に基づくんじゃなくて、徹底した調査結果。どんな会社が成長しているのかというのを明らかにしているんですけど、そのポイントの一つであったのが、弾み車なんです。これについて説明します。
まず、何が重要かというと、いつ伝えるのかということです。時を刻むということです。
例えば、先ほどの新聞。これ毎月来ます。
決まって同じ時期に。決めるんですよ、ちゃんと。
記録にもなります。ニュースレターは、会社の記録になります。
それをずっとやり続けたら100年史とか作れちゃいますよ。
刻みながら伝える、記録しながら伝える。写真も撮る、動画も撮る、それをちゃんとアーカイブ化して持っておけば、会社の財産ですよ、たまり続ければ。
あと大事なのが繰り返すことなんですね、広告もそうです。広告は最たるもので、広告ってニュースじゃないから、同じことを何度も何度も繰り返します。
だから大企業の人たちは、とにかく同じメッセージ、同じ内容をしつこいくらいにいろんな時間帯にとにかく繰り返し伝えてるから覚えてもらえるし、だからお店にいって手に取るわけですね。
広告も繰り返しという意味では非常に大きな意味を持っています。
広告もね、中途半端に一回出しました、何も反響ないな、もうやめよう、それがいけないんですよ。
一回で終わって誰が見ますか、続けないと意味がないんです。
だったら最初からやめましょうよということになるんです。予算がないんだったらそれはやっても意味がないよということですね。
あと、トライアンドエラーなんで、間違えることもありますよね。なので、正しく潔く反省することも重要です。
雑誌が悪いんじゃないですよね、広告は見てないよねとか、あるいは展示会行ったけど、全然いい人来ないよとか言いますけども、
いい人が来てなかったんですか? 本当は、貴社が貴社の価値を伝えきれなかったんじゃないんですか、と。
営業資料だったり、パンフレットばっかり、何ら魅力が伝わってこなかったのかもしれないですよね、反省の仕方がね、ちょっとおかしいんですよ。
メディアに報道されたけどね、あんまりなにも起きなかった、いや、あなたは報道を見て電話したり、すぐ物を買いに行ったりしますか? しませんよね、自分の行動を見れば分かることです。
正しく潔く反省しないと誤っちゃうんですね。次の施策を。
結果的にずっと振り返ってみると、魔法の杖を探してるんです。何か一発で大逆転できるものがあると思ってるんです。
残念ながらありません。
なので、正しく潔く反省したあとには、変えるべき点を変えればいいんです。
積み重ねていく、何を反省して、何を変えたのか、それをよく見ていかないと間違えてしまいます。
伝え方が良くなかったのかな、タイミングが良くなかったのかな、内容が分かりづらかったのかな、何が原因でうまくつながれないかってわからないじゃないですか。
それをちゃんと5W3Hで自分たちのやっていることをちゃんと反省して整理していかないと、魔法の杖を探しちゃうことになるんです結果的に。そう思っていなくても。
大事なのは最後に、諦めず、腐らず、焦らず伝え続けるんです、腐ってはだめですね、焦ってもだめです、やり続けることが大事です。
弾み車というのは、重たい弾み車があって、ある一つの方向に押し始めます。重いので、最初は全然動かないんです。
でも諦めずに頑張ってみんなで押し続けると、だんだん遠心力でものすごい勢いで回り始めるんです。
そうすると周りが注目する。
注目してなんというかというと、すごいですねこの勢い、すごく回ってますねと、なにやったんですかと、100回目のあのひと押しがね、いや500回目にひねったあれがよかったんでしょうか、だからこんな勢いがあるんですか、とか。
違うんですよ、ずっと回し続けているから、ものすごい勢いで回ってるんです。やめなかったからなんです。これが弾み車です、だから途中でやめちゃだめなんですよ。
正しく反省しないと間違えちゃいますからね、なので弾み車を回す、これが一番難しいんですけど、最も重要じゃないかなというふうに思っています。
この項をまとめると、何度も言いますけど魔法の杖はありません。だから時間をかけること、続けること、ローマは一日にして成らず、時間はかかります、千里の道も一歩から、止まってしまったら到達できません。
奇跡は起きません。奇跡は起きないので、魔法の杖もありません。だからやり続けるんです、ずっと回すんです。
ぶれずに、自分たちの理念は何だったっけな、ビジョンはなんだったっけな、そのビジョンと理念を実現するために、仲間を募ってるんだよね、仲間を募りたいんだよね、そこがぶれてなんか奇をてらったこととか、全然関係ないことを発信しても、それはつながらないんですよ。見てくれはもし良かったとしても。
いいじゃないですか舞台裏を見せれば。だってわれわれ全員失敗するじゃないですか、その姿にこそ価値があるんですよ、失敗からいろいろ生まれるものもあるじゃないですか。
以前ある会社は毎年、社長が失敗した人に失敗賞をあげていました。一番すごい失敗をしたやつを紹介するみたいな。そしたらみんなオープンなので、不正もおこらないし、事故も起こらないし、実は新しいものが開発されるんです。
ぶれずに、隠さずに、正直に伝え続けることです。同じ方向に、ビジョン実現の方向に向かって、押し続ける。手を抜かずに、丁寧に、雑にしないで伝え続ける。
伝わるまで、もしくはともに歩もうと言ってくれるまで、相手に伝え続ける、ということが大事ですね、それが結果的には周りから見たら、何か奇跡が起こったんじゃない、なんであんなに成長してるの、いや実は、弾み車をずっと回し続けていたんですよと、いうことになります。
以上が大事な五つの基本戦略です。これを実践しましょう、そうすると会社は変わっていきます。生き残れます。
最後の演習
最後の演習です。
まずファクトブックを作りましょう。
企業の等身大の姿、ありのままの姿を伝える、しかも事実に基づいて伝えるのがファクトブックです。
項目は三つあります、
どんな会社なのか、どんな事業を営んでいるのか、どんな環境で生きているのかと。
この3番目のどんな環境で生きてるのかというのは環境調査ですから、調査しないといけないことがたくさんあるので今日はそこは置いておきます。
どんな会社なのか、どんな事業を営んでいるのか、この二つです。
まず1番目、どんな会社なのか。どうありたいんですか、どういう姿を目指してるんですか、と。
以前の演習でありましたけど、どう理解されたいんですか、というのはあなたたちがどこを目指しているんですかってことを伝えなきゃいけないので、つまり企業理念やビジョンや、代表のメッセージですね。わが社は何を大切にしているんですか、何をしたいんですか、と。これは行動規範や経営戦略といった項目につながります。
そして、今一体どんな状況なんですか。
今現在は、これは会社の所在地などの基本情報だったり、売上高や利益の推移、社員数や拠点数や顧客数、いろいろなものを、グラフで表現したりする。
いつからどんな道を歩んできたのか、会社の沿革。
どんな人がいるのか、どんな組織なのか、社長だけじゃなくて役員の顔を出してもいいですよね。キーパーソン、関わっているお客さんの声を載せてみたりとか、あるいはパートナーを載せてみるとか、彼らに自分たちのことを語ってもらうとか、あるいはどういうふうに社員を盛り上げているのかってこと、福利厚生とか、キャリア構成とか、さまざまなことが書けますね。
それがどんな会社なのか、これが1番目。
次2番目ですね、どんな事業を営んでいるのか。どんな製品、サービスを扱っているのか、どんな価値を提供しているのか。
どのように価値を生み出しているのか、どんな企業組織と関わっているのか、どんなお客さんがいるのかってことです。
なので、大手や広報に熱心な会社のファクトブック、コーポレートファイル、会社案内は結構こういうのが盛りだくさんに入っています。結構厚いんですね。
それら、実は毎年変えているんです。ファクトブックも毎回変わるじゃないですか、状況変われば。アニュアルレポートと似ているんですけど、こっちはどっちかっていうと、事実のみですからね。わが社はこういうもんですよ、こういう事業やっていますよって、こんな環境で頑張ってるんですよって伝えるのがファクトブックなので、そういうものをちゃんと整理してみると。自分で。
まずファクトブックからですね、作っていただけたらなと思っています。
以上で、4回続いた令和時代の新・経営戦略、広報を経営に組み込む、埋め込む、会社のOSとしてインストールするってことで、話をしてきました。
やるべきことはたくさんありますし、五つの基本戦略を具体的に進めるためには、細かいノウハウとか細かい実務のやり方がたくさんありますので、そういうことに関心があるかたがいればぜひ、そういう場も準備していきたいなと思っていますので、まずは今回のことから取り組んでいただければ幸いです。
では、以上を持ちまして、全ての講座を終わります。どうもありがとうございました。
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今回の課題は、
・今回の感想
・無料講座全体の感想
・今後広報をどのように活かしたいか
・荒木から学びたいこと
以上四つです。
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それでは、あなたのコメントお待ちしています。
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